以下の治療は全て「自由診療」となります。自由診療は公的な医療保険が適用されない治療のことを言い、治療費の全額が患者さんの負担となります。また、保険診療と自由診療を組み合わせた混合診療は、現状日本国内では認められていません。そのため、以下の制限があります。

上記制限は、法律(健康保険法)で禁止されているものとなりますので、予めご了承頂きますよう、お願い致します。
また、それぞれの治療費は下に示すとおりですが、治療をせず御説明のみや診察のみの場合には、診察費として1,100円(税込)を御請求致します。

AGA治療について
(フィナステリド、デュタステリド)

AGAのイメージ写真

当院ではAGA(男性型脱毛症/Androgenetic Alopeciaの略)の治療として、原因となる「Ⅱ型5αリダクターゼ」の働きを阻害するフィナステリドや、より強力なデュタステリドという薬の内服による薬物治療を行っています。

フィナステリド

フィナステリドは、すでに世界の約60か国で承認されている、AGA治療薬として世界で初めて製品化された薬剤です。日本皮膚科学会が2017年にまとめた「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」においても、治療薬としてAランクに指定されています。「5αリダクターゼ」にはⅠ型とⅡ型がありますが、このうちⅡ型のみを阻害する薬剤です。

副作用としては、臨床試験を通じ以下のようなものが現れる可能性があるとされています。

  • 初期の脱毛や勃起機能不全
  • リビドー(性欲)減退
  • 射精障害
  • 精液量減少
  • 下痢、胃不快感
  • 肝機能障害
  • うつ症状
  • 副作用の出方(早い遅いなど)や症状は、患者さんの体質等によって異なりますので、医師にご相談ください。

次のような方は本剤の服用はできません

  • フィナステリド及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症(アレルギー)の既往歴のある方
  • 女性(特に妊婦、産婦、授乳婦等)の方
  • 小児
  • 特に小児の誤飲や接触には注意か必要になります。

料金について

フィナステリド 28日分 6,600円(税込)

※当院ではジェネリック医薬品を処方しています。

デュタステリド

デュタステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された薬で、日本ではAGA治療薬としても承認されたものです。デュタステリドは、フィナステリドと異なり、Ⅰ型とⅡ型両方の「5αリダクターゼ(還元酵素)」に対する作用があり、フィナステリドの約1.6倍の発毛効果があったと報告されています。

副作用としては、臨床試験を通じ以下のようなものが現れる可能性があるとされています。

  • 勃起機能不全
  • リビドー(性欲)減退
  • 精液量減少
  • 射精障害
  • 以上はフィナステリドよりやや頻度が高くなっています。
  • また1%未満の発生確率ですが、発疹、頭痛、抑うつ、胃不快感、乳房の女性化・痛み、また肝機能障害、アレルギー反応、むくみ、めまいなどの症例も報告されています。

次のような方は本剤の服用はできません

  • デュタステリド及び他の5α還元酵素阻害薬に対し、アレルギーなどを起こしたことがある方
  • 重度の肝機能障害のある方
  • 女性(特に妊婦、産婦、授乳婦等)の方
  • 小児
  • 特に小児の誤飲や接触には注意か必要になります。

料金について

デュタステリド 30日分 7,700円(税込)

※当院ではジェネリック医薬品を処方しています。

巻き爪マイスターについて

巻き爪のイメージ写真

巻き爪(陥入爪)は足の爪が過度に湾曲してしまった状態のことです。軽度、中等度、重度とに分けられ、特に親指の爪に発症することが多く、肉に食い込んで痛みを生じます。原因としては、ハイヒールなどきつい靴や、締め付けの強い靴下やストッキングを長く使用することでの圧迫、逆に緩い靴を履き続けることで開帳足や外反母趾になり、それにより爪に横からの力が加わって、巻き爪になることもあります。この他、骨の変形や乾癬・爪白癬等の病気、さらには遺伝的なものまで、様々な原因があります。

巻き爪の治療では、炎症や肉芽が起こってしまっている場合は、ステロイド外用剤や抗菌薬の内容薬を使用します。重度の場合は手術による治療も行われます。軽度~中等度の場合、テーピングやコットンパッキング、巻き爪矯正ワイヤー等を用いた矯正治療が中心として行います。

現在、爪の過度の湾曲を改善するための様々な矯正器具が開発されています。当院では自費診療にて、「巻き爪マイスター」という器具による矯正治療を行っています。これはコイルバネに内蔵された超弾性合金ワイヤーの弾力性を利用したもので、比較的短時間で爪側縁部に装着できるものとなっており、安全性に配慮し、ワイヤーをコイルが抱合する設計となっています。

使用にあたっては一人一人の患者さんの状態を見て適切なサイズを選択し、確実な装着を目指していきます。しっかりと固定できれば1~2か月程度で改善傾向を示す症例もあります。ただし、状態等により適応・不適応があります。

巻き爪マイスターの注意点

  • フックを引っ掛けるのが難しいほど重度の巻き爪の場合、爪が薄い場合、ワイヤーをかける部分の爪を切っている場合、爪幅が17~25mmの範囲から外れる場合は装着できません。
  • 一度取り外した巻き爪マイスターを再度、装着することはできません。
  • 装着中はワイヤーが靴下や布団に引っかからないよう、ワイヤーの部分をテープで保護する必要があります。
  • 装着中はマニキュアを塗ることができません。
  • 爪に負荷がかかるような激しい運動はできる限り控える必要があります。

巻き爪マイスター治療の流れ

  1. 問診

    問診にて巻き爪のこれまでの経過や、痛みの有無、家族に巻き爪の方がいるかなど丁寧にうかがっていきます。その上で視診・触診等を行い、治療期間や改善までの回数、日常生活で気を付けることなど、説明いたします。

  2. 巻き爪マイスターを装着

    巻き爪マイスターを装着していきます。 基本的に施術中の痛みはありません。

  3. 装着後

    装着した当日から通常通りの生活ができ、入浴も可能です。定期的に受診していただきますが、巻き爪マイスターが外れてしまった場合はメンテナンスの予約をお願いします。

料金について

巻き爪マイスター 8,800円(税込)
診察費、処置費込み

円形脱毛症に対する
DPCP(Diphenylcyclopropenone)による
局所免疫療法について

円形脱毛症のイメージ写真

当院では円形脱毛症の治療について、DPCP(Diphenylcyclopropenone)による局所免疫療法を行っています。局所免疫療法とは、かぶれを誘発する薬剤を患部に塗布することで発毛を促進する治療です。円形脱毛症は自己免疫疾患の一種と考えられており、毛球部を多数のリンパ球化が攻撃している状態です。このかぶれによる治療法は、患部に人工的に炎症を引き起こして免疫状態を変調させ、緩徐な免疫抑制作用を生じ、発毛を起こすと考えられています。

この治療に際して使用される物質は、DPCP(ジフェニルシクロプロペノン)、またはSADBE(スクアリックアシッドジブチルエステル)の2種類がありますが、当院ではDPCPを使用します。DPCPは、SADBEに比べ治療効果は同程度とされていますが、強いかぶれを起こしにくいとされており、副作用も少なく、お子様からご年配の方まで受けていただくことが可能です。

治療法のステップとしては、まず2%DPCPアセトン溶液を脱毛部に塗布します。1~2週間後に体がDPCPに反応するようになると、塗布した部分は赤くなったり、水ぶくれができたりします。これを感作と言います。感作が生じない場合には再度同様の操作を行います。

0.0001%という非常に薄い濃度から塗り始めますが、わずかに赤くなったりかゆくなったりする濃度が適した濃度です。全く反応が見られない場合には10倍ずつ濃度をあげていきます。 わずかに赤くなる濃度を、十分な発毛が見られるまでは1~2週間に1度の頻度で塗布するのが理想的で、数か月ほどで発毛が見られます。発毛が見られてからも3~4週に1回は塗布する方が良いといわれています。

副作用としてまれに強くかぶれたり、かぶれが飛び火して全身に自家感作性皮膚炎を生じたり、じんましんを生じたりすることがあります。湿疹を生じた時はしばらく中止し副腎皮質ホルモン(ステロイド)等の外用薬による治療を行います。かぶれの後は数ヶ月間、色素沈着が残ります。治療に使用するDPCPにかぶれることによって、同時に他の物質に対して過敏になる(交差反応)ことはないと言われています。

およそ50~60%の方に効果があると言われていますが、脱毛の範囲が広い方には残念ながらそこまでの効果は見込めないとされています。効果の出てくる時期は個人差があるため、根気良く治療を続けていく必要があります。

料金について

局所免疫療法 1回:2,200円(税込)
診察費・処置費込み